2017年8月30日水曜日

【英紙ガーディアン】麻生太郎財務大臣と高須クリニック院長のヒトラー擁護・礼賛



日本の閣僚、麻生太郎がヒトラーをほめて、彼の「動機は正しかった」と発言

財務大臣が数百万のユダヤ人のジェノサイドを実施したヒトラーの動機を擁護したようだと批判されて、発言の撤回に追いこまれた

日本の麻生太郎財務大臣は、ヒトラーの「動機は正しかった」と発言したアドルフ・ヒトラー賞賛を撤回した。Photograph: Issei Kato/Reuters
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ジャスティン・マッカリー東京駐在員 Justin McCurry in Tokyo
2017 830

日本の麻生太郎財務大臣は、アドルフ・ヒトラーは「動機が正しかった」と評して、ナチス賞賛を表明し、新たな論争をみずから招いた。

時事通信によると、麻生は与党・自由民主党のみずからの派閥の会合で、「何百万人殺したヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくても駄目だ」と述べた。

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麻生は30日、第二次世界大戦中に何百万ものユダヤ人を集団虐殺したアドルフ・ヒトラーの動機を擁護しているようだと批判されたのを受けて、発言を撤回した。

麻生は、「わたしがヒトラーについて極めて否定的に捉えていることは発言の全体から明らかであり、ヒトラーは動機においても誤っていたことも明らかだ」とコメントで述べ、ヒトラーを擁護するつもりはなく、政治家にとって結果を出すことがすべてであると申し上げたかったものであると付け加えた。

「ヒトラーを例示としてあげたことは不適切であり、撤回したい」

ロサンゼルスを本拠とし、反ユダヤ主義活動を監視しているサイモン・ウィーゼンタール・センターは、「落胆と失望」をコメントで表明した。

センター長のアブラハム・クーパー師は、「これは『虚偽発言』紛争リストのまさに最新項目であり、紛れもなく危険である」とコメントで述べた。

失言癖のある麻生がナチスについて物議をかもす所見を表明したのは、これが最初の例ではない。

麻生は2013年、憲法を改定する方法を考えるさい、日本はナチスの手口に学んだらよいと発言して、辞任を求める圧力にさらされた。

麻生は日本の戦後平和憲法の改定について、高齢者の支持が少ないことを批判し、第二次世界大戦前、ナチ党がドイツの憲法を隠密裏に改定した手口に学ぶことができると述べた。

日本の憲法の改定となれば、抵抗を招きかねないので、麻生は「静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。あの手口学んだらどうかね」と発言した。
*【衆議院】平成二十五年八月五日提出・質問第六号
提出者:辻元清美

麻生は後にコメントを撤回したものの、辞任は拒否した。

麻生のコメントは、日本のもうひとりの著名人がナチス賞賛を口にして批判を招いた直後に飛びだした。

サイモン・ウィーゼンタール・センターは今週初め、科学と医学に対するナチスの貢献を強調し、ホロコーストを否定していると思われる著名な形成外科医にしてテレビ界の名士、高須克弥に対する調査を要求した。

クーパー師によれば、高須の投稿メッセージは「良識のあらゆる規範を侵害しており、人種差別主義者、反ユダヤ主義者、ナチズムのあからさまな愛好家である人物を浮き彫りにしており」、同センターはアメリカ形成外科医学会に高須の除名を依頼した。

同学会は、高須に対する申し立てを深刻に受け止めており、高須の発言を調査していると述べた。

高須は2015年にツイートを投稿したが、最近になって日本人ブロガーが彼の投稿を英訳したことから、ソーシャル・メディアで巨大規模のレスポンスを招いた。
*ブログ「エストニア共和国より愛をこめて」2017819
Dr. KatsuyaTakasu's remarks regarding Nazi and Holocaust

@katsuyatakasu

Reunited with Hon. Prof. Kuroki who taught me how great Nazism was when I was studying at the Kiel University in Germany. I’m so glad for having received his encouragement just now!
 高須は、ドイツのキール大学で勉学中に「ナチスの偉大さ」を学んだと発言したあと、「ユダヤ人が迫害されたのは間違いありませんが全てが連合国の情報によるものであり我々は伝聞によって知っているだけです」と書きこんだ。

ナチのシンボルの使用は、日本のセレブをトラブルに陥れてきた。東京2020年オリンピック組織委員会の理事がプロデュースした人気少女バンド、欅坂48は昨年のこと、ナチ武装親衛隊の制服をモデルにしたコスチュームでハロウィーン・コンサートを開催したことから批判された。

2011年には、男性だけのポップ音楽グループ、氣志團がゴールデンアワーのテレビにナチ流儀のユニフォームで出演し、ユダヤ人権活動家たちの抗議行動を煽った。


【クレジット】

The Guardian, “Japanese minister Taro Aso praises Hitler, saying he had 'right motives',” by Justin McCurry in Tokyo, posted on August 30, 2017 at;

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