2012年10月31日水曜日

福島県農業総合センターが実証した「不都合な真実」

11月07日最終更新


1】 報道
KFB福島放送 □福島県内ニュース
セシウム濃度を検証 県農業総合センター
20121030 0955分配信
農作物を乾燥させた加工食品の一部から高濃度の放射性セシウムが検出されている問題で、ちりやほこりが舞いやすい条件下で乾燥させると濃度が高まることが分かった。
29日、県農業総合センターが郡山市で開いた試験研究成果説明会で発表した。
柿などの農作物は乾燥すると水分がなくなり重量が軽くなるため、1キロ当たりの放射性物質の濃度が高くなる。
ただ、想定を大きく上回る放射性物質が検出されるケースもあるとして調査した。
センターが中通りの6カ所から取れたダイコンを使い、切り干し大根を作る過程で実験した。
ダイコンを乾燥機で元の重量の20分の1程度に乾かしても検出限界値以下だった。
しかし、センター内の軒下などで乾燥させた結果、最大で1キロ当たり3421ベクレルの放射性セシウムが検出されたという。
センターは、空気中のちりやほこりが付着したことが濃度を高めた原因と結論付けた。
濃度が高いものほど、ちりの付着が多かったという。
2】 資料
福島県農業総合センタ―
963-0531  福島県郡山市日和田町高倉字下中道116番地

農業分野における放射性物質試験研究について
平成241029日(月)、福島県農業総合センターにおいて『農業分野における放射性物質試験研究課題成成果説明会(第2回)』を開催し、農協・市町村関係者等約160名の方々に参加していただきました。
当日配布資料(PDF式 1296KB)
P.14
13
切り干し大根の放射性物質による二次汚染とその原因
  
(加工時の放射性物質の動態(切り干し大根))
乾燥加工品で乾燥による放射性物質の濃縮だけでは説明できない高い値が出ることがあります。そこで切り干し大根を対象にその原因を調べました。
1)       切り干し大根で検出される放射性セシウムは乾燥による放射性物質の濃縮ではない
県内6か所で採れた大根を元の重量の1/151/20に乾燥機で乾燥して、放射性セシウムの濃度を測定しました。いずれの乾燥品も放射性セシウムは検出されませんでした。
2)       切り干し大根で検出される放射性セシウムは乾燥時の塵の付着が原因である
大根を細切りにし、空間線量や風の通り方、位置(高さ)の異なる5か所の干し場(福島県農業総合センター内)で平成24 2 15 日から6 日間乾燥させ、放射性セシウムの濃度を測定しました。干し場は①松の樹幹そば(根元)、②乾燥小屋、③鉄筋ビルの軒下の壁際(①~ ③はいずれも地表に設置。③は①、②に比べ風通しが悪く風が吹き溜まる場所)、④乾燥小屋地表1m、⑤乾燥小屋地表2m、でした(図1)。試験の結果、切り干し大根を干す場所により検出される放射性セシウム濃度は異なり、また空間線量との相関はなく、放射性セシウム濃度が高いものほど塵の付着が多いことがわかりました。(図2、表1)
3)       塵の舞いやすい干し場を避けることで二次汚染を防ぐ
壁を背にした場所や地表で乾燥したもので塵の付着が多く、高い濃度の放射性セシウムが検出されました。これらの場所は塵が舞いやすい場所だと考えられます。乾燥には塵が舞いやすい干し場を避けることが重要です。
(注意)今回、放射性セシウム濃度は乾燥状態で測定しました。食品として切り干し大根を検査する場合、水で戻し測定する(重量変化率4.0)ため、放射性セシウム濃度は今回のデータの約1/4 の濃度となります。
図1 切り干し大根を干した干し場
図2 干し場による汚染の違い 
写真は切り干し大根の拡大。黒く見える部分が塵。写真下方の数値は切り干し大根の放射性セシウム濃度。③は風通しが悪く風が吹き溜まる場所。
表1 干し場の空間線量と切り干し大根の放射性セシウム濃度
サンプル
干し場の位置(高さ)
地表1mの空間線量(μSv/h
切り干し大根の放射性セシウム濃度(Bq/kg
乾燥機による乾燥
ND
松の木の樹幹
地表
1.8
220
乾燥小屋
地表
0.5
892
鉄筋ビルの軒下の壁際
地表
0.6
3421
乾燥小屋
地表1m
0.5
165
乾燥小屋
地表2m
0.5
90
(生産環境部流通加工科)
福島県農業総合センター入り口芝生 (写真提供: T. Y. 氏)
3】 解説
乾燥機を使用して加工した切り干し大根を測定すると、放射性セシウム量はND(検出限界以下)。ところが、乾燥小屋や軒下など屋外で6日間かけて自然乾燥させると、検出値は最大で3421ベクレル/kg
福島県農業総合センターが、空気中のホコリには少なからぬ放射性物質が含まれていることを実証しました。ほかならぬ県の公的機関が、知ってかしらずか空気中にただよう放射能を呼吸によって体内に取りこむ内部被曝という重大で「不都合な真実」を暴いてしまったというわけです。
市民と科学者の内部被曝問題研究会」会員、生井兵治さんによれば、空中微粒子(つまり、ちりやほこり)が呼吸によって体内に吸引されると、大きさの違いにより、おおまかにいって、それぞれ次のような挙動を示します。
1)       10μm以上の粒子は鼻腔内で除去
2)       5μmの粒子は気管支粘膜の繊毛で咽喉に戻されタンとともに体外に排出
3)       .5μm以下の粒子は肺に吸入され、肺胞に達して付着し、じん肺を起こしやすい。
4)       超微粒子(直径0.1μm=100nm以下のナノ粒子)は主として肺胞から血中に入る。
教訓として、マスク着用の励行やホコリの吹き溜まりを避けることなどが考えられますが、放射能汚染地に生きているかぎり、完全な防備は不可能でしょう。そして、マスク不要論を説く山下俊一氏や木村晋三氏ら、国際放射線防護委員会(ICRP)系の御用学者らに改めて怒りを禁じえません。
木村氏の発言をビデオで検証してみましょう。氏が、放射能放出責任者の立場から被爆者に受忍論を押し付けるICRPの説くリスク・ベニフィット論に依拠していることが歴然としています。
【テレビユー福島】 via YouTube
 テレビ講座「福島で日常を暮らすために#1」
聞き手:テレビユー福島報道部長、大森真氏
 答え手:獨協大学准教授、木村晋三氏



18301940 敬称略]
大森:いま、マスクは必要なのでしょうか?
木村:ええ、これもよく聞かれるのですが、これは風の強い日、冬場…それはやってくださいと…あくまでも自己防衛です。ひとつには単なる公衆衛生学的な考え方で、インフルエンザが蔓延しているときの空気感染、飛沫感染というものを防ぐことができますよということも含めて、安全側に考えていきましょうね、と。じゃあ、ほかはどうなのといわれたときには、夏は避けてください、と。夏場にマスクをしてください…息苦しさでやられてしまいます…熱中症になるでしょ、と…熱中症の死亡率を考えたばあい、そちらのリスクのほうがはるかに高いのです。だからこそ、あえての被曝も仕方なし、と…それはどちらが命につながっていくかということのリスクを考えていくことが大切じゃないのか、と考えております。

【追記】11月7日付け毎日新聞・福島版記事スクラップ
Twitpic



【蛇足】同日付け毎日新聞・福島版には、次のような記事も…
Twitpic







2012年10月29日月曜日

セシウム10ベクレルの衝撃


Twitterで見つけた衝撃的なグラフです
つまり、1000ベクレルのセシウムを一度きり摂取すると、800日かかってほぼ全量が排出されますが、110ベクレルのセシウムを恒常的に摂取し続けると、同期間に1400ベクレル以上も体内に蓄積することになります。 
このグラフは、次の報告書の表紙に大きくプリントされた警告と符合しています
   
そして、ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」で名を上げた獨協大学の木村晋三准教授は「40歳以上の人は(汚染食品を)気にせず無視して食べてください」と発言しています
【テレビユー福島】 via YouTube
テレビ講座「福島で日常を暮らすために#1」
また、この番組で木村氏は「年間5ミリシーベルまでの被曝なら大丈夫」とも発言し、「マスクして内部被曝を避ける効用と熱中症にかかるリスクを比較して考えるべきだ」として完全にICRPのリスク・効用論を受け入れているようです。

2012年10月23日火曜日

チェルノブイリ訪問(その2)


チェルノブイリ調査ツアー報告  その2
ロガノフスキー博士
 9月26日、胎児の放射能被害の研究者(ウクライナでは唯一人)の講演を聞く。
『…被ばくによって左脳(言語の働き)が影響を受けやすく知能低下がみられる。なぜ「左」かはまだ解明されていないが、そこは複雑で、敏感で、新しい、つまり一番難しいところだから放射能や毒性に敏感だ。幼児の言語テストでは、1948年までは同じだったものがネバダでの原水爆実験で知能の低下がみられ、実験を止めてからまた戻った/妊娠時の被ばくが最も危険。病気は様々なものがある(背中の痛み、痙れん、自立神経系、精神異常)。フクシマではストレス、精神的なものがあるだろう。母子への精神的・教育的サポートが必要/不安があれば移住、なければいい。よほど被曝量が多くなければ、中絶の必要はない…』
専門的な話が続く講演だった。私たちは彼の話のどこを取り、どう理解したらいいのだろう。
アンドレーエフさん
アンドレーエフ講演会
彼は「リクビダートル(事故処理決死隊)」で、「チェルノブイリ連名」代表だ。
『…4月26日は、冷却水がなくなった場合にどうするかの試験運転中だった。事故で31人が死んだ。あの日、朝9時に目を覚ました。娘を連れて外へ出てしまったが、これは人生最大の間違いだった。爆発で、一つの壁を残し原発にはコンクリートの箱が無かった。妻子の服を替えさせ、窓を閉め、カーテンを閉め、床を定期的に拭くようにいった。放射能の雲が来たが、町の周囲にあった松がプリピャチをかなり守ってくれた。
『バスに乗ってプリピャチから制御盤のある仕事場へ行った。停電で真っ暗、150以上の警報機をまずは止めた。「死か、(責任放棄による)刑務所か」私は死を覚悟して踏みとどまり、マニュアルに違反することをして非常に危険だった2号炉を守り、爆発の連鎖をくい止めた。最後の数分間のことだった。
IAEAを解体しよう。IAEAはチェルノブイリの本当の情報を出していない。アメリカのいいなりだ。WHOとの関係もひどい。日本政府のしていることは犯罪だ。日本大使館へ行ったが中へは呼ばれなかった。…』
午前中の教授も午後の技術者も、制限がある中での発言だろう。科学者の表現はさらに慎重だ。たとえ講演者が良心的であっても、統計としての可能性を「推測」するのみ。しかし、私はこういう時に「フクシマには言葉を選ぶヒマはない」といつも思ってしまう。
私たちは数や統計ではない。フクシマにも一人ひとりの顔、一人ひとりの喜び、それぞれの生活があり、その私たちの子どもの生命が傷つけられ続けている「事実」は確かにあるのだと。
この点、エンジニアのアンドレーエフさんは一味違っていたように思う。それは働く仲間がむごい死に方をしているのを実際に見ているからではないか。仲間の死について語るとき、目を閉じ苦しそうになった彼が、一方で「日本政府は犯罪者だ」とハッキリといってくれたことがとても印象的だった。
チェルノブイリ原発へ
検問所の脇に「チェルノブイリを忘れないで」 と英語などで書かれたリボン
 9/27、首都キエフから北へ約100キロ地点に原発はある。原発が近くなるにつれ、バスの中はピーピーとあちこちで線量計の警報音が鳴り始め、否が応でも緊張が高まる。私たち調査団は2号機へ向かった。白い帽子、白衣、靴カバーを着けて構内へ。構内は案外線量は低いが、うす暗く細長い通路を歩いていて窓にさしかかったら線量は一気に上がったのを覚えている。2号機の制御室では「外国人はこの10年間で初めての許可」とのこと。室内は線量も高く、1μSv/hをずっと超えている。責任者コーリシュさんは事故当時からずっとここで働いている。「日本では被ばく労働が問題になっているが、体調は心配ありませんか」と私。「定期的な健康診査と休暇があります」といった答え。それが十分なものなのかどうか詳しくは分からないが、孫請けのその孫請けなどで労働者は使い捨て、多重な搾取と差別構造の中にある日本の原発事情に比べれば、はるかにマシな労務管理があるように感じた。ともかくも住民を移住させた国は、この点でも日本とは大きな違いがあるだろう。
2号炉制御室
再びバスで4号機の見える撮影スポットへ。線量は8~13μSv/h。ウワ~ッ、これ以上積算値を上げたくない!と思いつつ、皆さんと記念撮影など。 (つづく)
線量が最高の地点は、撮影スポット(手前が3号炉、奥が4号炉)
メモ何が本当のことなのか、市民が自ら大運動を起こさなければなりません。政府が「安心」を説いて、放射能に関連するような病気を診察しないように圧力を掛け、住民を高汚染地帯に呼び戻そうとしているのが日本の哀しい現実です。市民が自分の命を守る術を科学的にも実践的にも獲得するしか道は無いのです』(矢ヶ崎克馬・琉球大学教授)
黒田節子@原発いらない福島の女たち

┏┓
┗■ 原発いらない市民による「チェルノブイリ報告会」のご案内
 └──── 主催: 黒田節子@ふくしま
924日~101日、チェルノブイリ原発&ウクライナに行って、病院・学校などでたくさんの子どもたちに会って来ました。「集団移住」をした村落へも訪問し、話を聞きました。その報告をしたいと思います。
ぜひご参加下さい。
お呼びがあれば、あちこちでミニ報告会をしたいなとも思ってます。
まずは・・・
 時: 11月9日(金) ①12:00~14:00 ②18:00~20:00
 所: 「郡山市男女共同参画センター
報告者: 黒田 節子 (原発いらない福島の女たち
 
     青山 晴江 (たんぽぽ舎ボランティア)
問合せ:  黒田節子@ふくしま 080-3195-0229までどうぞ。
※問い合わせは主催者へお願いします。



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【リンク】
チェルノブイリ訪問(その1) Visiting Chernobyl Vol.1

【速報】福島県双葉町・井戸川克隆町長、怒りのインタビュー

毎日新聞・福島版 2012.10.23 精細画像→ Twitpic

【双葉町の井戸川克隆町長】副知事や担当部長から電話があった。「これは違うんです」と言っていたが、その後進行表の存在も明らかになった。誰が見ても #福島県 はごまかしていると分かる。彼らは責任も取らない。県民として恥ずかしい http://t.co/nj95GhM4
【双葉町の井戸川克隆町長】 全国の人々は #島県 全体が被害者だと誤解しているが、私たちは(県による)二重の被害を受けている。 http://t.co/nj95GhM4
http://t.co/nj95GhM4 - 秘密会や進行表の存在を知り、どう感じたか。【双葉町の井戸川克隆町長】怒っている。県や検討委の #山下俊一・県立医大副学長が被ばくを過小評価していると感じ、正しい被ばく調査を求めてきた。

#毎日新聞 福島版は更新が遅いので、紙面画像で先行【速報】健康調査、秘密の準備会井戸川・双葉町長「被ばくを矮小化する県庁全体の姿勢。県民の健康を守るつもりがない」と痛烈に批判 #甲状腺 #ふくしま集団疎開裁判 #福島県 http://t.co/nj95GhM4
OCR処理テキスト】
健康調査 秘密の準備会
「県民守る姿勢がない」
井戸川・双葉町長、県を批判「公正な第三者の手で」
福島第1原発事故を受けて県が実施中の県民健康管理調査について、専門家による検討委員会に先立ち秘密の準備会を開き、事前の意見調整を示す進行表を作成していた問題で、双葉町の井戸川克隆町長が毎日新聞の取材に応じた。井戸川町長は「被ばくを矮小化する県庁全体の姿勢。県民の健康を守るつもりがない」と痛烈に批判、第三者による公正な健康調査の必要性を訴えた。主なやりとりは次の通り。  【聞き手・日野行介】
―秘密会や進行表の存在を知り、どう感じたか。怒っている。県や検討委の山下俊一・県立医大副学長が被ばくを過小評価していると感じ、正しい被ばく調査を求めてきた。報道を見て自分の主張が正しかったと確信した。
―県は「事前の意見調整はなかったが、疑念や誤解を与えかねない行為だった」と釈明している。
◆今月3日に毎日新聞が報道した直後、副知事や担当部長から電話があった。「これは違うんです」と言っていたが、その後進行表の存在も明らかになった。誰が見ても県はごまかしていると分かる。彼らは責任も取らない。県民として恥ずかしい。
―県の担当者が秘密会を招集したり、進行表を作成していた。しかし県は上司の指示について何も明らかにしていない。
◆県庁全体の姿勢の表れだからだ。これまでにも、県が事故直後に放射能の拡散予測データを消去していたSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)や、初期被ばくを防ぐため県が適切な服用指示を出せたか問われた安定ヨウ素剤などの問題が明らかになっている。県民を守る姿勢がない。被ばくを過小評価し、結論ありきの調査をするつもりだろう。全国の人々は福島県全体が被害者だと誤解しているが、私たちは(県による)二重の被害を受けている。
―県民の信頼を得るために健康調査をどうすべきか。
◆調査自体は必要だ。この事故の正しい歴史を残さなければIならない。しかし県や山下副学長たちに調査を委ねることはできない。このままでは民間の第三者的な方々を集めて調査するしかないのではないか。


2012年10月21日日曜日

#SOUL_REBEL 2012★NO NUKES! #ふくしま集団疎開裁判 支援金贈呈

最終更新:10月24日

SOUL REBEL 2012“今年のテーマは「NO NUKES」”



【主催者サイトより】
NO NUKES ★ SOUL REBEL2012.10.20.Sat at 日比谷野外大音楽堂

"自分で心を解き放て
俺たちの精神を解き放つのは俺たちだ
アトミック・エナジーを恐れるな
 
なぜなら奴らの誰もが、この時を止めることなどできない!" 
これはボブ・マーリーの「リデンプション・ソング」の一節である。 
2000年から日比谷野音で毎年10月に開催している伝統ある野外レゲエ・イベント『SOUL REBEL』。 13回目となる今年のテーマは「NO NUKES」。
おそらくボブが生きていたら、きっと『SOUL REBEL』に出演してくれたかもしれない。 出演がかなわずともメッセージのひとつくらいは届きそうではないか。
終息の糸口さえ全く見つからないフクイチの事故も問題だが、人類の作り出した最悪のゴミは世界中に蔓延し拡大している。
そう、I'm a Rebel, Soul Rebel(俺は反逆者、精神の反逆者)と歌う「Soul Rebel」という曲はボブ・マーリーの曲である。 
日比谷野音にジャパニーズ・レゲエを聞きに来て、少しだけ原発について考える機会になればと、 今年の「SOUL REBEL」のテーマは「NO NUKES」です。

オフィシャルグッズ SOUL REBEL 2012
★NO NUKES! T-shirt and Towel 
【ここから、わたし(ブログ管理人)の感想を少し…】
レゲエの祭典、SOUL REBEL(精神・魂の叛逆)…腹に響き、体を震わす大音響…ステージでアーティストが「ノー・ニュークス!原発いらない!」と叫び、総立ちの若者たちが「イエ~イ!」と返す…1020日(土曜日)夜、日比谷公園・野外音楽堂で挙行された、このフェスティバルは興奮に包まれた、すごいイベントになりました。
数少ない例外を除き、反・脱原発の声があまり聞こえてこないポップ音楽界ですが、メジャーとの比較上、マイナーなレゲエ界の主だったアーティストたちがこぞってNo Nukesを宣言したのは、大きな意味があります。なにしろ、マイノリティのなかにこそ、国が壊れた状況で、根っ子の国があるわけですから。
そういう意味で、昨夜のレゲエ・フェス SOUL REBEL は、歴史的に見ても画期的なイベントだったと思います。
たしかにすごいノリでした。一言ごとに、総立ちの満席からアーティスト並みの大歓声で応えてくれるのですから。もっとも若いとはいえないわたし今朝、目覚めたときから足の筋肉が痛みます。
それはさておき、わたしがこのすばらしいイベントに参加したのは、オフィシャルグッズ(ロゴ入りタオル・Tシャツ)の販売収益の全額が「ふくしま集団疎開裁判」の会に支援金として贈呈されることになったからです…
【「ふくしま集団疎開裁判」支援金贈呈式】
YouTube

【謝礼メッセージ】
今日、わたしは郡山から来ました。
もう日本という、この国はつぶれています。
つぶれる軋(きし)みのなかで、こどもたちが
いま、考えられない放射線のなかで被曝しています。
今日、ここで軍資金
子どもたちを救うための軍資金をいただきました。
ここでいただいた資金は、子どもたちを救うために有効に使わせていただきます。
だけど、もらったのは、お金だけではありません。
レゲエの持つパワー
レゲエの夢
レゲエの愛
レゲエの希望をいただきました。
そうしたものを有効に活用させていただきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
SOUL REBEL 2012NO NUKES!」のコンセプト】
「だから、原発はいりません」
小出裕章(京都大学原子炉実験所にて、20111年4月17日談)文:有太マン協力:web DICE
私自身、人類が生きるために「なにがしかエネルギーがいる」ということは信じていました。中学高校の頃、石油はあと30年でなくなると言われて「これはまずい」と考え、そしてその一方で、原爆の悲惨さが社会に浸透しはじめていた。東京でも「広島原爆展」、「長崎原爆展」が開催され、私もそこで「原子力」によるエネルギーの巨大さを頭に刷り込み、「石油の次は原子力」と信じました。
大学では工学部の「原子核工学科」を選び、原子力に自分の未来をかけようとしました。でもそこで「とんでもないものだ」と気付き、「原子力をやめさせなければいけない」と思うようになりました。エネルギーの使い方に関しても、東京のようにきらびやかな、例えば六本木のような街を豊かだと思うことを、私は全然違うと思っています。だから私は、「日本のエネルギーを1/2か1/3にしろ」と主張をしています。どうすればその方向にいけるかは、皆で知恵を出し合い、もっていくしかありません。
 原子力発電所を押し付けられてきたのは過疎に追いやられ、補助金をもらうしか生きる道がなかった人々です。そして一度それに手をつけてしまうと、ますます補助金にすがるしかなくなる。抵抗しようとしてたくさんの人が立ち上がったけれども、そのたびに国がすすめ、巨大産業としての電力会社がすすめる原子力政策にみんなが押しつぶされて、ここまできたんです。
人類が一番初めに原子炉を動かし始めたのは1942年。それはマンハッタン計画の中で、米国が原爆をつくりたいと思った時、まず「ウランに中性子を吸わせればプルトニウムができる」と。そして、「これが原爆の材料になる」ということで原子炉を動かし始めました。もちろん、その時点で「原子炉を動かしてできてしまう核分裂生成物の無毒化かできなければ将来大変なことになる」ということはわかっていました。そして、それ以来研究は続いてきましたが、70年経った今も問題は解決できていません。
無毒化かできないとすれば隔離するしかない。最初はロケットに積んで宇宙に捨てると言いましたが、ロケットは時々失敗して落ちてくる。次に考えたのは海底に沈める案。でもそれも、もし漏れてきたら危険ということで、ロンドン条約で禁止されました。南極に捨てるという案もありました。今では「地面の底にいれてしまえ」ということで、フィンランドやスウェーデンの古生代の安定した地層に穴を掘って埋めてしまう計画がありますが、それも「本当に大丈夫なのか?」と決まらないままです。米国でも、ユッカマウンテンという西部の山の中に埋めようとしました。 しかしやはりそれも、1万あるいは10万、または100万年という期間にわたっての安全性を示すことがサイエンス上できず、オバマ大統領が撤回しました。
そもそも原子力にはまったく意味がない。資源がなさ過ぎます。地球上にあるウランは500万トンで、どんなに頑張っても石油の数分の1のエネルギーにしかなりません。だからウランはどっちにしても力にならない、消え去る運命にあるんです。
そのため、日本ではプルトニウムを生み出して原子力の燃料にしようとしました。青森県の六ヶ所村にある再処理工場は、使用済みの燃料からプルトニウムを取り出すための施設です。しかし、そこからできてくるはずの「ガラス固化体」が全くできず、止まったままとなっています。原子力を推進している人たちの計画によれば、「ガラス固化体」をつくって、それをどこかに埋め捨てたいと言っているわけです。「うちに埋め捨てて」と手を挙げた地域には、それだけで20億円やるという手法です。
今まで10いくつかの、本当に過疎で、経済的に困窮を極めた地域が手を挙げかけては、住民が「そんな不安は嫌だ」と反対し、すべてが潰れてきています。でも国は「それ以外の方法はない」と言い、未だに埋め捨て先を探しています。私は「どうしても埋め捨てたいなら、東京に埋めろ」と言っています。
地球には46億年の歴史があると言われています。それを「一年」という尺度に当てはめると、人類は大晦日の午後4時頃になってようやく生まれたことになる。しかし今、「繁栄」という名の下に、その人類がこの地球上に想像を絶するほど践雇し、ウランを掘り出しては、自らを破滅に導こうとしているわけです。この期に及んで反原発の声が出なければ、人類、そして日本という国はよっぽど馬鹿なんだということです。
そんな状況に私か希望を託すとすれば、政治家とかそんな人たちではない。それは今を生きる人間、一人一人です。皆さんのような、未来を担う存在一人一人がそれぞれに自発的な意志で立ち上がる日が来れば、人の世も変わると思います。
小出裕章1949年東京生まれ。京都大学原子炉実験所助教、原子核物理学者。東北大学入学後、原子力の危険性と差別性に気づき、専門家の立場からその危険性を訴え続けている丿原発はいらない」(幻冬舎ルネッサンス新書)、「原発のウソ」(扶桑社新書)など、著書多数。
SOUL REBEL 2012結集アーティスト一覧】
SOUL REBEL 2012公式サイトARTISTSタグを開けば、アーティストのメッセージを読むことができます。
その一例…
 
バビロンのど真ん中・日比谷に集まり「原発いらない」を叫ぶ。
今回のSOUL REBELのテーマは辛辣なまでに私達に「これから」を問いかける。
だけどこれは紛れもなく新しい連帯(UNITE)のチャンスなのだ。
無血の武器"レゲエ"を持って我々の思いを臆することなく訴えよう!!

Likkle Mai(リクルマイ) @likklemai










【リンク】
さよなら原発みなと

*10.20野外レゲエ・イベント『SOUL REBEL』 疎開裁判に多額の寄付で応援!

ラップの内容も歌も原発反対、福島を救えという内容で本当に共感できるものばかり。一緒に体を動かしました。
2000人近くの人たちから素晴らしい力をもらいました。
大飯原発再稼働の反対闘争の時にも、若者たちが二晩中レゲエ?音楽をやっていました。
音楽がなければずっと反対を叫び続けることはできなかった、と中心メンバーのカンタ君が言っていました。
音楽の力はすばらしい!


RiddimMagazine さんが 2012/10/21 に公開
2012 1020日に日比谷野外大音楽堂で行われた「Soul Rebel 2012 ~今年のテーマは"No Nukes"」 で、オリジナル「No NukesTシャツとタオルが販売され、収益の全額が「ふくしま集団疎開裁判」を支援する会の代表、井上利男氏へ寄付金¥965,000の目録が渡されました。
 「ふくしま集団疎開裁判」を支援する会はふくしまの子供たちが安全な場所で教育を受ける権利を求めている団体です。
「ふくしま集団疎開裁判」web:
→ http://fukushima-sokai.blogspot.jp
GOHEMP, SPECIAL ONE, NESTA BRAND, E.S.P. TRICK STAR, HESHDAWGZ, Renature, Surku Cafe からの協賛金がT-シャツとタオルの製造に使用されました。